AMDのBharata B Rao氏によるLinuxカーネルのRFC投稿によると、AMDはLinuxのNUMA動作を改善させる仕組み「Process Adaptive autoNUMA」(PAN)を開発しているという。
PANは、AutoNUMAのスキャン周期を動的に計算するアルゴリズム。プロセスレベルでNUMAの障害統計を収集することで、アプリケーションの動作をより適切にキャプチャ。また、静的な閾値に縛られず、リモートの障害率に基づいてスキャン周期を学習して調整することで、様々なワークロードによりよく適合できるという。
PANにより、AMD EPYCはLinuxの性能を引き出すことができるといい、PANを適用したLinxuカーネルのビルドは、標準のLinuxカーネルと比較して、Graph500のインターコネクトHPCベンチマークで14.93%も性能が向上。NASのベンチマークでも8~9%の向上が見られたという(2ソケットAMD Milanのシステム、1ソケットあたり32コア/64スレッド/256GBメモリ)。
Bharata B Rao氏が投稿したパッチのソースコードは400行未満となっている。
関連リンク AMDのホームページ AMDのBharata B Rao氏のRFC投稿(英文)
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